性周期とホルモン
1.性周期
婦人基礎体温は、視床下部でコントロールされる。
4週間(28日)単位で低温相と高温相の2相性を繰り返す。
1)卵胞期
①低温相:体温は36.4~36.5℃。卵胞ホルモン(エストロゲン)の分泌が増加する。
卵巣にて、卵胞中が多数生育されている。
②元気がある。=男性と同じ
2)排卵期(14日目)
①生育された卵胞の一つが2㎝長程度になると、視床下部からのゴナドトロピン放出ホルモン分泌が急増、下垂体前葉はこれを受けて性腺刺激ホルモン(=ゴナドトロピン)分泌急増し、排卵が起こる。すなわち卵胞が破れ、卵子が飛び出し、卵子は卵管をゆっくりと下行する。
②排卵後、低温相から高温相に移る(低温相のみでは無排卵)。
排卵日の7日前から排卵日の2日後までの、計10日間が妊娠しやすい。
(卵管膨大部で、卵子と精子が出会うチャンスがある)
3)黄体期(分泌期)
①卵子が飛び出した後の卵胞は黄体に変化して、黄体ホルモン(=プロゲステロン)を分泌する。このホルモンは、妊娠に備えるため、させ、受精卵が子宮内膜に着床した際、これに栄養を与えるため、子宮内膜を肥厚させる役割がある。
②黄体ホルモン(プロゲステロン)の分泌が増加し、妊娠維持に適した体温(=高温相、体温は36.8~36.9℃)になる。
③月経は月経血を放出するが、同時に水を失うことでもあるので、これに備えるべく
身体に水を蓄える作用が働き、これによる機能障害が起こる。これを月経前症候群
とよび、月経開始後は症状消失する。
4)月経期
①黄体ホルモンは受精卵の育成環境をつくるため、2週間にわたって子宮内膜を肥厚させる作用があるが、この間受精しなかった場合、子宮内膜の肥厚は無意味になる。
プロゲステロン分泌停止することで高温相が低温相になり、子宮内膜の崩壊(=月経)が起こる。月経期間は3日~5日間。
②高温相が3週間以上持続すれば妊娠を意味する。妊娠中、月経期は消失する。
③月経困難症の時期
2.女性のホルモンの分泌と作用
①視床下部
↓ 4週間周期でG n R H(ゴナドトロピン放出ホルモン)を放出= 月経周期を決定
②下垂体前葉
性腺刺激ホルモン(ゴナドトロピン)分泌。=ピーク後に排卵する
ゴナドトロピン= 卵胞刺激H(FSH) + 黄体形成化H(LH)
↓ ↓
③卵巣卵胞ホルモン(エストロゲン) 黄体ホルモン(プロゲステロン)
卵胞成熟と女性二次性徴妊娠維持。分泌↓で月経
排卵前に分泌大排卵後~月経開始前に分泌大