現在のデータを統計的に見ると、10年後の2025年には団塊の世代が後期高齢者(75歳~)になる事で医療や介護を必要とする人が一気に増えます。
この頃に財政悪化のため、日本の医療と介護の許容量の限界が来て、受診抑制や医療機関が逼迫して医療が受けられなくなる事態に陥る事が言われています。
もっと早くに、財源不足のため、今の医療機関が医療を必要とする人に対して足りなくなる時期や、低コスト医療・介護を受けられなくなるときが来るかもしれません。
こうなることは、何十年も前から分かっていたことであるが、社会環境の悪化や変化が速すぎて、対策は追いついていないのです。
社会保障費や医療費の増大、経済低成長と労働人口の減少で経済状況悪化、税収減により
医療・介護は保険としては機能しておらず、税金でカバーする体質になっています。
毎年1兆円規模で増えて行く医療費の増大により 2025年には国の医療費は現在(2014年度)の37兆円から1.5倍の54兆円となる事が推計されており、
医療費の財源を賄う事が困難になると言われています。現在、財源の内訳は保険料49%、自己負担12%、税金や国債などで38%、となっており、既に税金や国債に頼るのには限界になっています。
2025年の社会保障費は年金60兆円、介護20兆円、そして医療費が54兆円です。つまり介護と合わせると年金を上回る額になります。
今後も収入が減って支出が増えれば、いずれ制度が維持できなくなってしまいます。
医療費の増大を防ぐには、一部の医療に対して保険の適用範囲を狭くするか
国民負担を増やし高い負担を受け入れるのか、あるいは医療の水準を低下させてでも、医療費を大幅に削減するのか、になります。
65歳以上の医療費における、がん、心臓疾患、脳血管疾患の占める割合は40%に達しており、命に関わる病気で支出の半分近くを占めている。しかし、ここを削減するのは考えにくい。
こうしたことから、医師の関連学会や製薬会社が反対をしても医療費削減・抑制にもなる健康診断基準値も緩和されます。
社会保障費の財源がなく、さらに悪化が予想され、無い袖は振れない
これから2025年にかけて
病気になってからでは、病院を受診できにくい状況・介護も受けにくい状況が来るかもしれません。
今できることは、大きな病気になる前に予防をしていくこと、健康を維持していくことがいちばん重要と考えられます。
当院では、病気や介護にならないための健康づくりや慢性疾患の予防にお役にたてるようにしていきます。