西洋薬と漢方薬の違い
西洋薬 は、ある特定のひとつの症状に対して、ピンポイントに効く。
漢方薬 は様々な症状を治す可能性のある生薬が何種類も集まってできているため、一度に複数の症状・病気への治療に効果を発揮することが多い。
西洋薬(西洋医学)は「引き算」、漢方薬は「足し算」
西洋医学は、何に効果があるのかを1個見つける知恵である
漢方は2種類以上の様々な生薬を足すことによって病気を治そうという、足し算的発想によるアプローチ。
西洋薬が「病気の原因を直接やっつけるスナイパーのような存在」
漢方薬は「体に備わっている免疫機能を上げる応援団のような存在」
①葛根湯 かっこんとう
効果・効能 風邪、インフルエンザ、中耳炎、頭痛、腰痛、肩こり、扁桃腺、急性胃腸炎、ひざ痛、筋肉痛、月経痛、胃痛、下痢
葛根湯は、①葛根、②麻黄、③桂皮、④芍薬、⑤甘草、⑥大喪、⑦生姜という、体を温める効果をもつ7種類の生薬を合体させたもの
幅広い症状に効果・効能を期待できる万能薬
葛根湯に入っている「麻黄」は、風邪などの熱が出る症状の改善に期待ができます
風邪やインフルエンザのひきはじめに葛根湯を飲めば、これらの病気を撃退してくる
風邪・インフルエンザには「麻黄湯」もあります
葛根湯を飲むと、体の内部から温まってくるような感覚があり、この熱が自身の免疫機能を高めてくれる働きがある
西洋薬では(風邪の症状が治るまでに)時間がかかるけれど、葛根湯は(風邪の症状の)改善が早い
西洋医学の薬だと何種類も揃えていなければいけないのが、葛根湯ひとつで広い範囲をカバーしてくれるのですごく便利。
②芍薬甘草湯 しゃくやくかんぞうとう
効果・効能 筋肉痛、月経痛、腰痛、肩こり、胃痛 原因が「筋肉」に関連する痛みに、効果が期待できる
足がつったりした時は、飲んでからわずが6分ほどで効く 足がつる前でも後でも効果有り
芍薬に、筋肉の緊張を緩和させる作用がある
③五苓散 ごれいさん
効果・効能 二日酔い、めまい、むくみ、下痢、風邪、内臓のムカムカ、頭痛、胃痛、急性胃腸炎
五苓散は、二日酔いの特効薬 酒を飲む前に飲んでもいいし、二日酔いになってしまってから飲んでもよい
配合されている「桂皮」という生薬には鎮静・解熱の効果が期待でき、これ以外に配合されている「猪苓」、「茯苓」、「蒼朮」、「沢瀉」といった生薬は、体内の水分バランスを整える働きがあります
足のむくみなど体の一部に水が偏ってしまう状態を改善する効果がある
これらの生薬の働きによって、劇的に二日酔いが改善される
④加味逍遥散 かみしょうようさん
効果・効能 更年期障害、自律神経失調症、冷え性、頭痛、ひざ痛、肩こり、便秘、しもやけ
更年期障害や冷え性、便秘など、女性に多い症状に効果が期待できる
配合されている生薬「柴胡」には精神安定・解熱効果があり、「当帰」には血流を改善する効果が期待できます
女性に多いさまざまな症状を改善してくれます。 更年期障害と自律神経失調症には抜群の効果が期待できる
男性も女性も効く ホルモンバランスの崩れによるイライラ、不快症状に効果