椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄が痛みやしびれの原因となることはありません。痛みやしびれは神経症状ではありません。(文責:医師・加茂淳)
神経がヘルニアや脊柱管狭窄などで圧迫を受けても痛みやしびれが出ることはありません。
足裏の神経を想像してごらんなさい。妊婦のおなかを想像してごらんなさい。
神経は圧迫に対してとても強く、圧迫したぐらいでは何もおきません。
強く絞扼(しめつけ)すると麻痺が生じます。つまり、無感覚、運動麻痺がしょうじます。
腰椎すべり症、分離症(初期の疲労骨折は除きます)、椎間板や軟骨の変性が痛みの原因となることはありません。(文責:医師・加茂淳)
今までの痛みの医学は思い込みよる根拠のないことなのです。(なんとなくそう思う、先輩医がそういってた程度)。痛みの生理学、MRIなどの検査機器の進歩、そしてなによりもインターネット・情報網の発達によって多くの矛盾が明らかになってきましたヘルニアや脊柱管狭窄症や半月板や肩の腱板損傷の手術をしたがよくならない人は、とても多い。
運や技術の問題ではなくて、根本的な診断の問題だと思います。
ヘルニアの手術をしても保存的治療でも半年以降の成績はかわらない。
しかしその後研究は飛躍的に進歩し、1980年代の半ばには、痛みのしくみが詳細に解明されました。さらに最近では、先に解明された痛みとはまったく異なる発生機序で起こる痛みがあることが科学的に証明され、痛みの概念に大きな変革が起こっています。ところが医療現場では未だ100年前の間違った理論を引きずっているのです。その理由は何でしょうか。
構造と痛みは別問題です。
レントゲンやMRIは痛みを伴うことのある特異的な疾患(悪性腫瘍、感染症、骨折、リウマチ及び周辺の炎症性疾患)を除外する意味しかありません。
筋骨格系の痛みやしびれのほとんどは筋性疼痛(攣り、引っ張り、こわばり、凝り、痙攣、攣縮、スパズム)です。筋肉の微小損傷が始まりです。不意の外傷、過度な労働やスポーツ、姿勢や生活習慣が原因となります。
急性痛と慢性痛は病態が違います。早期に痛みを取ることが慢性痛を防ぎます。慢性痛は急性痛の鎮痛方法が効かない痛みです。
痛みが広がっていくことがあります。
ストレス(不安、抑うつ、怒り)と関係があります。
疲労感、冷感、強ばり、脱力、ふらつき、睡眠障害、乾燥、便秘、下痢、頻尿など自律神経症状を伴うことがあります。
トリガーポイントブロックは、①発痛物質の洗い流す。②運動神経をブロックして筋肉の強ばりを取る。③知覚神経をブロックして、痛みの信号が脳に到達しな いようにする。④交感神経をブロックして血流を改善する。これらは一時押さえではなく、痛みの悪循環を遮断して治癒へと導くのですMPS(筋筋膜性疼痛症候群)やトリガーポイントという言葉はネットを通して広がりつつあります。整形外科やペインクリニックで扱うほとんどの疾患はMPSなのです。それが間違った診断をされていることが多いのです。
椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症が痛みやしびれの原因になることはありません。これらは痛みやしびれの原因ではなくて結果とみるべきなのです。
命には直接関係ないとはいえ、人生の質には大きな影響を与えます。若い人は生活困難になり、高齢者はせっかくの老後の楽しみがなくなります
加茂整形外科医院HPより